オルソケラトロジー治療(ナイトレンズ)
オルソケラトロジー治療は、特殊にデザインされたハードコンタクトレンズを就寝時に装用して近視を矯正する新しい治療法です。レンズをつけているのは寝ている間だけなので、日中は裸眼で快適に過ごすことが可能です。
特殊な形状のコンタクトレンズを寝るときに装用することで、角膜の形状を変化させ屈折矯正を行います。変化した角膜形状は一定時間維持され、その間は裸眼視力が改善される仕組みです。
オルソケラトロジー治療(ナイトレンズ)のメリット
日中裸眼で生活することが可能
メガネやコンタクトレンズなしでスポーツができます。また、夜にのみ装用するレンズのため、ご両親の目の届く範囲で管理がしやすいです。そのため、年齢の問題でコンタクトレンズが装用できない小さなお子様にも使用可能です。
外科的手術は不必要
LASIKなど手術をするのが恐いと感じられている方にもオススメです。ナイトレンズは外科的手術の必要はなく、レンズ装用を中止すれば角膜の形状は元に戻ります。そのため比較的安心して行うことができる治療です。
近視進行抑制効果
オルソケラトロジーにはマイオピン(低濃度アトロピン0.01%点眼)と同じく、近視進行抑制効果があると言われています。
オルソケラトロジー治療(ナイトレンズ)のデメリット
視力が安定するまでにお時間がかかります
角膜の形状が安定するまでに1週間から1ヶ月ほどは時間がかかると言われています。また、夜間に眩しさを感じたり、にじんで見えたりといった見えにくさ(ハロ・グレア)を感じる場合があります。
ハードコンタクトレンズと同様の合併症リスク
一般的なハードコンタクトレンズと同じく、眼科的疾患をお持ちの方、強いアレルギーを持っている方、強度なドラアイがある方などは装用ができません。診察で目の状況を確認させていただき、適応の有無を判断させていただきます。また、不適切な使用を続けてしまうと角膜感染症を起こすリスクが上がります。
オルソケラトロジー治療(ナイトレンズ)の適応
オルソケラトロジーは世界各国で認められ、取り扱われている治療法です。日中装用のコンタクトレンズと比較しても、夜間のみの装用であり、安全・快適にお使いいただくことが出来ると考えられています。リスクは一般のコンタクトレンズと同等、またはそれ以下と考えていただいて問題ありません。
オルソケラトロジーガイドラインの改正により年齢制限はなくなりました。海外では、小学生から装用されているケースが一般的であり、日本でも大学病院の臨床研究において、有意な危険性がないことがわかっています。
当院では小中学生であれば、十分にお話しさせていただいた上で装用可能の判断をさせていただきます。しかし、安全基準が厳しめですので、角膜形状や眼疾患、近視度数によってはお断りさせていただくことがありますのでご了承ください。
当院では「オルソK」という厚生労働省の承認を得たレンズを使用しています。
オルソケラトロジー治療(ナイトレンズ)の流れと費用
オルソケラトロジー治療を開始する前に、必ず当院で適応検査が必要です。適応検査で問題がなければ、トライアルレンズを院内で装用していただきます。15分ほどのトライアル装用で効果に納得していただけた方には専用レンズを処方させていただきますので、まずは1ヶ月お試し装用をしていただき、その後の治療継続をご判断していただく流れとなります。
治療の流れと費用
- 1.適応検査
オルソケラトロジーレンズの装用に適しているか、近視の度合いや眼の健康状態を調べる「適応検査」を受ける必要があります。 - 2.トライアルレンズにてフィッティング調整:予約制(30~60分)
個々の患者様の目の状態に合わせた専用レンズを処方します。→レンズ発注 - 3.レンズの装脱着の練習:予約制(60分)
両眼:187,000円 片眼:99,000円・専用レンズ代
・ヒアルロン酸点眼薬(12本)
・専用レンズの破損交換保証
(装用開始から1年以内、片眼につき1回限り)
・1年間の定期検査代
ケア用品が別途必要となります。 - 4.視力検査など 予約可
必要に応じてレンズを再オーダーし、視力検査、レンズがあっているかの判定を行います。 - 5.定期検査 予約可
視力検査、レンズの状態確認など
検査代1年毎に13,200円
治療をやめる場合
6週間以内であればキャンセル可能
検査・診察代5,500円を差し引き、(両眼)181,500円 (片眼)93,500円を返金いたします。
その他の費用
レンズの買い替え
44,000円/1枚
※最低でも2年毎の買い替えをお勧めしています。
レンズの紛失時
44,000円/1枚
1年以内 2回目以降のレンズの破損
44,000円/1枚