視力は眼の健康状態を反映するため、眼科では初診時だけでなく、定期的な受診時にも視力検査を行います。通常視力検査票のランドルト環（Ⅽの形）で検査しますが、小児では絵指標を使って視力検査をおこなう事もあります。

視力検査では、裸眼視力と矯正視力のそれぞれを測定します。近視や遠視、乱視があると裸眼視力は低下します。矯正視力は、検査員が検査用の眼鏡で近視や遠視、乱視を矯正し最高の視力を引き出します。眼が健康であれば通常、矯正視力は1.0～2.0といった良好な結果となりますが、眼疾患の多くは矯正視力低下の原因となるため、矯正視力検査は病状の程度の把握のためにも重要です。

また、近くを見る視力を近見視力と言います。遠視の人ほど近見視力は低下しやすく、老眼を感じ始める45歳以降では特に老眼鏡を作製する際にも近見視力検査が必要になります。近見視力検査では、用途に応じて手元30cm、40cm、50cm、70cmといった距離に合わせて検査する事も可能です。